「痩せたのに、気づいたら戻っていた」「その繰り返しで、前より落ちにくくなった気がする」——そう感じている方は少なくありません。何度も挫折してきた方ほど、自分の意志を責めてしまいがちです。
ですが、体重が戻るのには身体の側にはっきりした理由があります。この記事では、戻るときに何が戻っているのか・繰り返すと何が起きるのか・落とす速さと維持期の取り方を順にお伝えします。
戻るとき何が戻るのか
リバウンドの話は「代謝が落ちるから」で終わってしまうことがほとんどです。しかし実際の身体では、戻る順番が決まっています。ここを知らないまま数字だけを見ると、判断を間違えます。
3日で1〜2kg戻るのは脂肪ではない
糖質を控えていた方が食事を戻すと、2〜3日で1〜2kg増えることがあります。これは脂肪が増えたのではありません。筋肉に蓄えられる糖(筋グリコーゲン)が戻った分です。
グリコーゲンは、1gにつきおよそ3gの水を一緒に抱えます。つまり糖が戻れば、水も一緒に戻る。体重計の数字が動いた理由の大半はこれです。脂肪が1kg増えるには、およそ7,000kcalの余剰が必要です。3日で自然に起こる量ではありません。
戻ったと思った瞬間が分かれ道
問題はここからです。水分による増加を「リバウンドした」と受け取ると、多くの方は同じ反応をします。もう一度、食事を強く減らすのです。
短期間の強い制限では、脂肪より先に水分と筋肉が減ります。体重は落ちるので、いったんは安心します。ところが土台である筋肉が減った状態で食事を戻すため、次はさらに戻りやすくなります。誤認 → 再制限 → 本当の戻り。この輪が、リバウンドを繰り返す方に共通する形です。
最初のつまずきは、意志ではなく数字の読み方にあります。だからこの記事では、まず指標の話をします。
繰り返すと起きること
体重の増減を何度も繰り返すと、身体には数字に表れない変化が積み重なります。
体重あたりの筋力が下がる
減量とリバウンドを繰り返すと、減るときは脂肪と筋肉の両方が減り、戻るときは脂肪が中心に戻ります。同じ体重に戻っても、中身の比率は前と違います。
ここで下がるのが、体重あたりで発揮できる筋力です。階段を上る、椅子から立つ、しゃがんで荷物を持つ。これらはすべて自分の体重を支える動作です。支える力が相対的に落ちれば、膝や腰にかかる負担は同じ体重でも増えます。臨床では「体重は昔と同じなのに、膝が痛い」という相談を受けることがあります。関節の負担については腰痛の原因と対策でも触れています。
食欲のホルモンは1か月かけて戻る
食事量を減らすと、満腹感を伝えるホルモン(レプチン)が減り、食欲を促すホルモン(グレリン)が増えます。この状態は、減量をやめてすぐには元に戻りません。おおむね1か月ほどかかると考えられています。
つまり減量の直後は、いちばん食べたくなる時期です。ここで意志の話にしてしまうと、必ず苦しくなります。時期の問題として扱い、あらかじめ手順を決めておくほうが現実的です。
動く量が静かに減っていく
減量中、多くの方は自分でも気づかないうちに日常の動きを減らしています。階段を避ける、外出が減る、家で座っている時間が伸びる。運動以外で消費されるエネルギー(非運動性の活動量)は、食事を減らすほど静かに下がります。
「代謝が落ちた」と感じるものの正体には、この部分がかなり含まれます。武蔵浦和のようにデスクワーク中心の生活をしている方ほど、影響は大きくなります。歩数は、意識して固定しないと減ると考えてください。
理学療法士の視点|指標
ここが、この記事でいちばんお伝えしたいところです。リバウンドを繰り返す方に足りないのは、我慢の量ではありません。見る指標です。
体重は週の平均で見る
体重は1日のなかでも1kg前後動きます。塩分、便通、水分、生理周期、前日の運動による炎症性のむくみ。どれも脂肪の増減とは関係ありません。
ですから、毎朝はかった数字を7日分ならして見てください。判断材料にするのは、この週平均だけです。週平均が2週続けて下がっていれば減量は進んでいます。横ばいなら、体重計の上下は無視して構いません。女性の場合は周期による変動が重なるため、同じ周期の同じ時期どうしで比べると、より正確に読めます(女性のパーソナルジム選びの基準)。
扱える重量が落ちたら、減らしすぎ
家庭の体重計では、筋肉が減ったかどうかを正確には測れません。そこで臨床でも使う代わりの指標が、同じ重さを同じ回数上げられるかです。
筋力は、筋肉の量をおおまかに映します。減量中に扱える重量や回数が2週続けて落ちたなら、それは落とす速さが速すぎるサインです。体重の減りが順調でも、ここが落ちていれば設計を緩めます。フォームが崩れて重量が落ちる場合もあるため、確認の仕方は筋トレ初心者がまずやるべきことにまとめています。
停滞期とリバウンドは別のもの
この2つは混同されがちですが、起きている状況も対処も違います。
| 項目 | 停滞期 | リバウンド |
|---|---|---|
| いつ | 減量を 続けている途中 | 減量をやめた あと |
| 中身 | 水分の保持と 活動量の低下 | 糖と水、 のちに脂肪 |
| 対処 | 記録と睡眠を 見直し2〜3週待つ | 戻し方と 運動量を設計 |
※スマートフォンでは表を横にスクロールしてご覧いただけます。
停滞期にさらに食事を削るのは、もっとも避けたい対応です。落ちにくい状態でさらに土台を削ることになり、そのあとの戻りを強めます。
繰り返さない5つの手順
ここまでの考え方を、実際に取り組める形にしたものです。順番に意味があります。
手順1|落とす速さを先に決める
始める前に決めておきたいのは、目標体重ではなく1週間で落とす幅です。目安は体重の0.5〜1%程度。60kgの方なら、週に300〜600g前後です。
この範囲を超える速さで落ちているときは、筋肉と水分が多く含まれていると考えられます。数字が早く動くほど良いように見えますが、戻りやすさもそのぶん強まります。
手順2|たんぱく質と筋トレで土台を守る
減量中に筋肉を守る方法は2つだけです。たんぱく質を確保することと、筋肉に刺激を入れ続けることです。
たんぱく質は毎食に分けて入れるほうが使われやすくなります。筋トレは種目数を増やす必要はありません。減量中は回復力も落ちるため、大きな筋肉を使う数種目を、週2回続けるほうが現実的です。有酸素運動だけで進めると、脂肪と一緒に筋肉が減りやすくなります。
手順3|維持期を同じ長さ取る
ここが、多くのダイエットで抜け落ちている部分です。目標体重に届いたら、そこから減量にかけた期間と同じくらいの維持期を置きます。3か月かけて落としたなら、3か月は維持に使います。
維持期の目的は、その体重で生活が回る形を身体と生活の両方に覚えさせることです。この期間を飛ばして次の目標に進むと、身体はまだ「戻す途中」のまま次の制限を受けることになります。
手順4|戻し方を段階で設計する
減量が終わった翌日から元の食事に戻すと、水分と糖が一気に戻ります。数字が跳ねるため、多くの方がここで不安になります。
戻すときは、1〜2週間ごとに少しずつ増やしてください。同時に、増やした週の週平均を必ず記録します。どこまで戻すと体重が動き始めるのかが分かれば、それがご自身の維持量です。維持量は、探して見つけるものであって、最初から分かるものではありません。
手順5|睡眠と歩数を先に固定する
睡眠が短い時期は、食欲を促すホルモンが増えやすくなります。眠れていない状態で食事だけを管理しようとするのは、条件の悪い勝負を挑むようなものです。
食事の内容を細かく詰める前に、睡眠時間と1日の歩数を先に決めてください。この2つは我慢を必要としないうえ、効果が長く続きます。デスクワーク中心の方は、通勤の一区間を歩く、昼に外へ出るといった形で組み込むと定着しやすくなります。
意志ではなく、環境を変える
続く仕組みは、気持ちではなく環境で作ります。記録は自動でつく形にする、買い物の頻度を決める、家に置くものを変える。選ぶ回数を減らすほど、続きます。姿勢づくりで机と椅子を先に直すのと同じ考え方です(猫背が戻る理由と整える順番)。
それでも戻るとき
3か月で変わらないときの4つの原因
手順どおり進めても変化が出ない場合、たいてい次のどれかが起きています。
- その日の数字だけで判断している
- 落とす速さが速く重量が落ちた
- 維持期を置かず次の減量に入る
- 記録が途切れ摂取量が見えない
2つ目と4つ目は、自分では気づきにくい項目です。第三者に記録を見てもらうと、短時間で分かる場合があります。評価をせずに一律のメニューを渡すジムでは、この確認そのものが行われません。確かめ方は武蔵浦和でジムを選ぶポイントと理学療法士のいるジムとはにまとめています。
身体が硬く、動作でつまずくとき
股関節や背中が硬いままだと、スクワットのような大きな種目で狙った場所に力が入りません。負担が腰や膝へ逃げ、続けるほど痛みが出ます。硬さをゆるめる側と、力をつける側のどちらを先にするかは整体とジムの違いと使い分けで解説しています。
医療機関を受診すべきサイン
次にあてはまる場合は、食事や運動を調整する前に医療機関へご相談ください。当店は医療機関ではないため、診断や治療は行えません。
- 意図せず体重が大きく減った
- 3か月以上、月経が来ていない
- 強い倦怠感・立ちくらみ・脱毛
- 食べたあとに吐いてしまう
- 食べる量を制御できない
- 足のむくみや動悸がある
まとめ
リバウンドは、意志が弱いから起きるのではありません。戻った数字の中身を読み違え、そこから制限をやり直してしまうことが多いからです。手順は、①落とす速さを決める ②たんぱく質と筋トレで土台を守る ③減量と同じ長さの維持期を取る ④戻し方を段階で設計する ⑤睡眠と歩数を先に固定する。そして体重は、その日の数字ではなく週の平均で見てください。体調の変化など受診すべきサインがある場合は、運動より先に医療機関へご相談ください。
武蔵浦和のパーソナルジムLIMITED武蔵浦和店は、JR武蔵浦和駅から徒歩3分のジムです。さいたま市南区・中浦和・南浦和・北戸田・戸田市エリアから、デスクワーク中心の方や子育て中の方が通われています。トレーナーは全員が理学療法士で、初回に姿勢と動作を評価したうえで、落とす速さと運動量を一緒に決めていきます。通い放題プランはトレーニングと整体を同じ月額で受けられるため、疲れが残る時期は整える日に振り替えられます(通い放題プランの使い方)。続けやすさと費用の考え方はパーソナルジムの料金相場にまとめました。
ウェアのレンタルとウォーターサーバーがあり、手ぶらで通えます。キッズスペースもあるため、お子様連れでもご利用いただけます。営業時間は8:00〜22:00です。
何度も戻ってきた方ほど、いまの身体の状態を知るところから始める価値があります。60分の体験トレーニングで評価を受けてみてください。予約は下のボタンのほか、公式LINEから24時間受け付けています。運動が初めての方も歓迎です。
よくある質問
何キロ戻ったらリバウンド?
数字だけでは判断できません。減量をやめた直後の1〜2kgは、体内の水分と筋グリコーゲンが戻った分であることがほとんどで、脂肪が増えたわけではないためです。判断は1日の数字ではなく、7日間の平均で行ってください。週平均が2週間以上続けて上がっている場合は、摂取量や活動量が実際に変わっている可能性があります。逆に週平均が横ばいであれば、体重計の上下は水分の変動と考えて差し支えありません。
停滞期とリバウンドは同じ?
別のものです。停滞期は減量を続けている途中で体重が動かなくなる状態、リバウンドは減量をやめたあとに体重が戻っていく状態を指します。対処も逆になります。停滞期は落とす速さを上げるより、まず記録と睡眠を見直して2〜3週間待つほうが安全です。一方リバウンドは、待っていても止まりません。食事の戻し方と運動の量を、あらためて設計し直す必要があります。この2つを混同すると、停滞期にさらに食事を削ってしまい、結果として戻りやすい状態を作ることになります。
戻ったらまた絶食すべき?
おすすめしていません。短期間の絶食は水分と筋肉から先に減っていくため、体重は動いても、戻りやすさはむしろ強まります。繰り返すほど体重あたりの筋力が下がり、膝や腰の負担も増えていきます。まずは1週間、食事を変えずに記録だけを取ってください。何をどれだけ食べているかが見えるだけで、削るべき場所が具体的になります。強い倦怠感や無月経など体調の変化がある場合は、食事を調整する前に医療機関へご相談ください。当店は医療機関ではないため、診断や治療は行えません。
